デメリットを聞いてしまおう
公開日 2024/03/26 更新日
毎日、商品自体のご説明や、お部屋での配置のご相談、家具に関する困りごとなど、たくさんのお客様とお話ししています。
昨日のことですが、こんなお客様がいらっしゃいました。
お客様:「2本脚のダイニングテーブルがいいなと思っているのですが、デメリットはどんなところですか?」
「ん?」と思いました。
▲いろいろなタイプの脚
というのは、お客様との会話の流れの中で私どもから 積極的にデメリットをご説明するケースは多々あるものの、お客様のほうから能動的にデメリットについて尋ねられるケースは稀だからです。
当然、私は2本脚のテーブルのデメリットについてご説明しました。
お客様は「なるほど」という感じで納得されていました。
結果的にそのお客様の条件下でお使いになる場合、「メリットがデメリットを上回る」というご判断で 最初からいいな と思っていらっしゃった2本脚のダイニングテーブルとチェア4脚をお求めいただきました。
そして お客様がお帰りになってから「これが当店の正しい使い方だな」と改めて思いました。
インターネット販売の店舗や、メーカーWEBサイトなどを見ても、商品のデメリットを表示しているところは 見たことがありません。
ネット上にはそうは書いていませんが、考え方としては「失敗してもお客様の責任」と言っているのに等しいのかな、と感じます。
とはいえ、デメリットを知らずに(もっと良い選択があったことを知らないまま)お求めになったとしても、それなりになんとか使ってしまうので、それはそれで幸せ ということもできなくもありません。
(ちょっと話が複雑…ゴメンナサイ。あまり良い言葉ではないかも知れませんが「知らぬが仏」というと分かりやすい???)
また、ご家族の人数や年齢、お部屋の状況などにより、あるお客様にはメリットだったポイントが、別のお客様にはデメリットになるということも少なくありません。
先ほど「そのお客様の条件下でお使いになる場合」と書いたのはその意味です。
▲革のソファのデメリットは? 大きなソファのデメリットは? 黒いソファのデメリットは?
私の息子(Z世代?本人曰く 自分はZよりちょっと前のY世代だと言っています)に聞くと、モノを選ぶときに自分に不利な情報は敢えて取りに行かないのがフツー、なんて言ってました。
まあZ世代に限らず、だれでも そういう傾向は確かにあるだろうなあ…
いずれにしても、当店で家具をお選びになる際は、デメリットを積極的に尋ねてしまう、というのは「失敗しない家具選び」のために とても良い方法だなあ、とつくづく思いました。
2024.3.26 インテリアコーディネーター(950487A) 小川登志洋