アイランドソファは本当にソファか
公開日 2025/03/24 更新日
アイランドソファのメリットとデメリット
ちょっと遅きに失してる感はありますが、アイランドソファのメリットとデメリットを書いておきたいと思います。
アイランドソファってこんな感じのソファです。
最近、あちこちでご覧になっている方も多いのではないでしょうか。
基本的には背もたれ側(この場合、どちらが背もたれか分かりませんが)を壁に寄せずに、お部屋の中央に「島」のように配置する前提なので「アイランド」という名前だと思います、たぶん。
それではメリットです。
① 背もたれが動かせるので、前からでも後ろからでも座れる。
② 圧迫感がない。
③ なんだかスタイリッシュで気張らない雰囲気が今風。
そしてデメリット。
① 姿勢を変えたいとき、背もたれを動かさなくてはならない。
② ソファらしい「豊かな掛け心地」に欠ける。
なんのためにソファを買うのか
さて、改めて、ソファを使う最大の目的って何でしょうか?
一日の疲れを癒したり、リラックスして家族団らんを楽しんだりするためのものなのでしょうね。
だとしたら、掛け心地はソファを選ぶときに何より重視されなくてはならないポイントだと思います。
いくら掛け心地の良いソファに座っても、一定の姿勢を保っている時間というのは意外に短くて、例えば初めにお尻を深い位置にして比較的キチンとした姿勢で腰掛けても、5分経つたらややお尻が前方にずっこけてきて、また5分経ったら全体にちょっと斜めに、そのうち足は座面の上に上がってきて、身体全体が横になる。
そしてしばらくするとまた元の姿勢に戻って腰を強く背もたれに当てたりする。
こんな感じで次々と姿勢を変えるのは、身体の部分的なうっ血を嫌がる自然な動作です。
ですので「掛け心地の良いソファ」というのは結局、どのような姿勢で座っても身体をしっかりと受け止めてくれて、どんなに姿勢を崩しても身体の一部に強い圧迫を感じない(痛くない)ソファだと思うのです。
アイランドソファは座り姿勢を変える度に、背もたれをそれなりの位置や角度に置き替える必要があります。
しかも、一発で良い位置にセットできれば良いですが、たいていの場合 ご自分が取りたい姿勢に背もたれパーツを何度もこまめに動かして調整しなくてはなりません。
背もたれパーツは荷重がかかってもズレにくいように、ある程度 重さがあったり、滑りにくくなっていたりします。
疲れているからソファで休んでいるのに、姿勢を変える度に その背もたれパーツをえいやっ、えいやっという感じで、結構な重労働(大した労働ではありませんが、一旦ソファに座って寛いでしまっていますので、そこからの作業は「重労働」と言っても過言ではありません)で動かすことになります。
そんなことが実際にできるでしょうか?
私はムリだと思うのです。嫌になっちゃう。
この件は以前から書こう書こうと思っていたのですが、あまり後ろ向きのことばかりお伝えしてもなあ(モヤモヤ)…という考えもあったりで躊躇していました。
でもこれ以上、「失敗した」というお客様が増えないように、プロとしてお伝えすることにしました。
家具は、SNSやインフルエンサーが起こす一時的なブームや、商品の特徴的な一面だけを取り上げた偏った情報に左右されることなく選びたいものですね。
あるソファメーカーの社員 Aさんとの会話
Aさん:「弊社のアイランドソファ、今 売れてますので展示していただけませんか?」
わたし:「ええ、あれは今 業界を席巻してますけど、ソファとしては私は納得がいかないから展示しません」
Aさん:「それはその通りで、みんな分かってるんです。
でも他店さんはとにかく今 人気のあるアイランドソファを売って、そしたら間もなくお客様は使い勝手が悪く嫌になって、あっという間に買い替えに来られるだろうから、そこでもう一度 別のソファを売るということを考えてるみたいですよ。
選んだのはお客様ですからね。短期に2台売れるんです」
わたし:「なるほど、そういう考えもあるんですね。思いもつかなかったなあ… それでも展示はちょっと…する気はないです」
Aさん:「真面目ですね^^;」
わたし:「ええ、真面目です。自分が嫌になります^^;」
2025.3.24 インテリアコーディネーター(950487A) 小川登志洋